「桜江町の山奥に”岩屋”があるらしい」
オダワラ旅団長から通信が入ったのは、5月末の昼前だった。
(ボンコバラ上級特務大尉は非番の日で、ゆっくり寝たかったのに起こされたのだった。こういうのマジで勘弁してほしい)
旅団長の調査によると、江津市桜江町の市山コミュニティセンターを訪問した際、当局職員から得た情報だという。
我々はその情報元となっている
「市山ウォーキングマップ」
の一部撮影に成功した。
岩屋権現に関する部分を文字起こしすると、以下のように記載されている。
後山 岩屋権現コース
歴史散策
○岩屋権現
(伝承)昔、熊野(三所権現)詣での砌(※みぎり)、神が籾殻3升ほどの小さくなるから連れ帰ってほしいとのこと、ここまで帰ったら急に重くなったのでこの地に祀ったと・・・
明治6年 岩屋神社に改称 大己貴神、少彦名神を合祀
参考 - 自然の山中の巨石や崖を神の鎮座する所、岩座、磐座(いわくら)という。岩間の洞穴を岩屋
瑞穂町の志都の岩屋—巨岩がご神体—-
静間海岸の静の窟—–洞窟
権現—権(か)りに現れる。
仏菩薩が(?)生を祓う馬、種々の姿をとって権りに現れる。現れた権の姿を・・・
神仏習合 本地重迹説(仏が化身して日本の神として現れること)
神本仏迹説(反本地重迹のこと)
○後山神社 明治6年 岩屋権現神社の遙拝所といわれる
なるほど、確かに「岩屋権現」と呼ばれる”岩屋”があるようだ。
こんな情報を入手して、行くことを躊躇うだろうか、いや躊躇わない(反語)
“岩屋権現”を確認せよ
鉄は熱いうちに打て、競馬は黒い葦毛を買え、という言葉がある。
我々は後日、「市山ウォーキングマップ」の画像をもとに現地へと向かった。
「Google Map」によれば、岩屋権現はこの位置にあるらしい。
看板の支柱らしきものの反対側に道らしきものを発見。
おそらくこの道を行けば、岩屋権現があると思われる。
しかし、時期は6月。里山四天王(蛇、猪、熊、蜂)といつエンカウントしてもおかしくない。
間違いない。この道を行けば、岩屋権現がある。探検隊は確信した。
が、最近熊の出没情報が相次いでいることから、この日はやむなく撤退した。
けけ決して熊にビビったわわわ訳ではない。
早く家に帰ってかわいい娘と忍たま乱太郎が観たかっただけである。
今回の探検では、岩屋権現の入口らしき場所までを突き止めた。
機が熟したとき、岩屋権現へ挨拶と参ろう。
to be continued…
次回
『青緑ノ石、フクミツノ石』