ブルーピリオド/山口つばさ

ノルマをクリアするようにテストの点や人付き合いを円滑にすることを考えて効率的に生きた高校2年生が、絵を描いてそれが人に伝わって初めて人と話せたと感じたことをきっかけに美術大学を目指すお話。その人の、目・個性・世界をどこよりも重視している美術大学。絵を描くまでずっと「透明」だった自分を見つめ、世間的な価値ではなく自分にとっての価値を探していく。

漫画の中で出てくる美術の先生の「美術は文字じゃない言語」という言葉に、私が大学時代の衝撃を思い出す。赤面症のどもり症で表現するということに自信がなかった学生時代に、写真でも自分の内側の気持ちを表現できることを知った時の衝撃。

「一人ひとりのアート学」でも感じることだが、絵がうまい下手ではなく自分と向き合う時間の大切さ。この漫画を読んで主人公が正解のない課題を描き続けながら自分を見つめていくのをみながら、私も自分自身を内省する。

「まずは自分が何を好きか知ること」「正しいかよりは自分がどう感じたかが大事」これは、GO▸つくる大学が大切にしていることにも繋がる。表現すること、芸術を通じて自分を内省すること、楽しむ力をつけることは、無駄な時間ではなく尊い時間だと感じさせてくれる作品です。毎日いろんなものに心動かして成長していく。

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