3月24日(土)江津市のクラフトビールメーカーである石見麦酒の山口教授による「ビール博士への一歩学」が行なわれました。
山口教授は、2016年に江津市内で小さな醸造所(マイクロブルワリー)を立ち上げられました。クラフトビールづくりをはじめてまだ2年ですが、その卓越した技術と創意工夫によって、現在では全国的にもその名を知られるほどの醸造家として活躍されています。そんな山口教授に引き寄せられた9名が受講されました。中には、東京や鹿児島など遠方よりお越しの方もおられました。本当にありがとうございます。
ビールと言えば、テレビでCM を見ない日はないと言ってもいいほどいろんな種類が存在します。エールやラガーというのが一般的ですが、さらに細かく言えば100種類以上のスタイルが存在すると言われています。
ビールは飲んで楽しむものですが、実際に醸造を体験したり、ビールについて深掘りしたりすることで、ビールのある暮らしをより一層面白くしたい。そして、自分たちの暮らす町にもっとビールの文化を広げていきたい、という山口教授の想いが形になったこの講義。全国からビール好きがあつまり、熱気あふれる講義となりました。
まずは、ビールの醸造の座学からスタート。麦芽の選び方や糖化、ビタリング(苦みの設定)のポイントなどについて学びました。真剣に耳を傾けている受講生。
色んな状態の麦芽を見比べたり、試食も行いました。麦芽の活性状態によって、香りがまったく違うことに驚きました。
工場にて、醸造の様子を見学。
本日は、受講生より提供された仁多米を使った醸造。香りつけは「甘夏」。1週間程度で出来上がるとのことで、希望者には完成したビールが届けられます。楽しみですね。
山口教授が生み出した「石見式醸造」と呼ばれる醸造方法は、全国に広がりつつあります。石見式醸造に必要な設備は、特注の道具を極力使用せず、ホームセンターなどで気軽に買えるものや、身の回りにあるものを上手に使って出来るのが特徴。
ビールフレーバーのテイスティング。香りや味の善し悪しを実際に飲んで、比較してみました。「同じビールでもお店の保管状況によっても味は全然ちがう」と山口教授。
講義を行なうことで、自分たちも勉強していると語る山口教授。瓶詰め機も自作したいと意気込む姿勢やビールへの愛情の深さには、本当に心がしびれます。
講義の後は会場を移動し、K Stand Talking(WEBサイトはこちら)で懇親会。「ここからが本番」と、石見麦酒のビールを飲みながら、楽しいひとときを満喫しました。
石見麦酒の工場の前で記念撮影。住んでいるところは違えど、「ビール」という共通項で出会った皆さん。また会いましょう!と連絡先を交換。
ビール会社大手にはできないような柔軟な対応ができるのが、マイクロブルワリーの魅力。実際に醸造工程の見学や、テイスティングなど中々出来ない経験ができたのではないでしょうか。普段から普通に飲むビールも深く学べば、本当に奥が深い。事務局として参加した私もビール博士への一歩を歩むことが出来ました。
(写真:GO▶つくる大学 盆子原 文:GO▶つくる大学 小田原)
「ビール博士への一歩学」講義詳細はコチラ