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講義内容

江津で農的な暮らしをはじめる方へ・・
スーパーに行けば季節問わず安定的に野菜が並び、わたしたちの食卓に並ぶということが当たり前になっている日常。しかし、その裏では、離農や高齢化による担い手不足、食糧自給率の低下、耕作放棄地の拡大など、日本の農業が抱える課題はたくさんあります。さらにコロナの一件で、海外からの輸入に頼っていた作物について意識するようになり、これまで以上に自給自足、地産地消など、小さくても確かな経済をまわしていく大切さを感じている方も多いのではないでしょうか?

私たちが生きていく上で、必要不可欠な『食べ物』を育てる『農業』。昔は大変な職業というイメージが強かった農業も時代に合わせて変化を続けており、現代ではAI技術を農業へ活用し課題解決に乗り出すなど、これからの時代、さらに注目をされていく職業の1つでもあります。

そして、江津市にはビジネスチャンスを秘めたたくさんの地域資源と、農業に携わる方々の特徴や個性、想いなどの組み合わせにより多様な農業のスタイルが存在します。この講義では、第1回〜5回に分けて、農家の方々それぞれの想いや取り組みを伺いながら、経営にまつわるヒントを学びます。自分自身の暮らしとつながる「農スタイル」を考えていきましょう!

これから農業をはじめたい方、すでに農業をされている方、農業の選択肢を増やしたい方、江津の農業や農業支援を知りたい方、実践者のお話を聞いてみたい方、まずは家庭菜園で何か育ててみたいという方にオススメの講義です。

※本講義は第1回〜第5回の通し受講 or 各回単発でのお申し込みも受け付けております。

第1回「農業のイロハ編」~農業をゼロから知ろう~
農業をとりまく世界や日本の情勢、就農に向けた必要最低限の知識や心構え、支援制度を知ることで、農業の今を俯瞰しましょう。といっても何から考えたらいいの?みなさん、そう思われたのではないでしょうか?自分の農スタイルを組み立てるためには「いつ、どこで、なにを、どんなふうにつくりたいか・・・」この項目を追いながら、併せて実践者である農業を営む先輩からお話を伺って、イメージを少しずつくっていきましょう。さて、自分はどんなスタイルがしっくりくるでしょう・・。

ゲスト教授①:佐々木啓裕さん(専業農家・路地栽培)
高校卒業後、農業協同組合の営農コーディネーターとして活躍。「失敗するなら若いうちに!」と農業の世界に22歳で飛び込み、露地野菜を中心とした営農計画を作成し、お祖父さんの農地や農業機械を継承しながら専業就農を開始。失敗したら何が悪かったか試行錯誤を重ね、今では「農業を一生の仕事にしたい」と思うまで成長。4年目を迎える新規就農者。

ゲスト教授②藤井牧美さん(株式会社MOG-MOG いちご担当)
建築業界で営業経験を経て、40歳の節目に就農を決意した女性農業者。県立農林学校の担い手育成制度でいちご栽培を学び、観光農園での雇用就農等の経験を経て水稲農家で新しくいちご部門を担当。

第2回「自然と向き合うこと編」~農業の本質を考えよう~
農業をするうえで、自然との関わりは切っても切り離せないもの。天候や災害に左右されるなど、人間の力ではどうにもできない偉大なる自然と向き合いながら、生きものの本来もっている潜在的な力を最大限活かす「自然農法」という農業方式が注目されています。

ゲストにお招きする反田孝之さんは、自然界の原理原則を落とし込んだ自然農法でお米、大豆、ゴボウを栽培しています。「美味しいもの」や「人受けするもの」という視点ではなく、土の力を最大限発揮させて栽培することを目指し、またこの農法で経営できるという説得力を示すためにも20haという大規模の農業を実践されてます。自然と向き合う中で得た「自然の理屈」やアツイ農業マインドに触れながら、農業の本質を探っていきましょう。そして、命を育む食の大切さ、食を育む農の大切さを改めて考えてみましょう。

ゲスト教授:反田孝之(有限会社はんだ 代表取締役)
子供のころから山が好きで、大学では森林化学を専攻。農業研修を経て故郷の桜江町で農業を始める。平均4年に1度は大規模な洪水被害に見舞われる江津市桜江町で、試行錯誤した後たどり着いた自然栽培という方法で、約20haに及ぶ大規模な農業を営んでいる。

第3回「データからみる農業編」~儲かる農業の裏側を知ろう~
第3回は、「もっとも身近な販路」である産直市(サンピコ)が教室です。収穫・袋詰め・商品陳列といった直売所出荷の一連の流れを体験してもらいながら、商品を選ぶ私たちが気づかない産直市の裏側をチラ見・・・。色々な工夫に驚きます。また、売れるものには必ずその理由があり、それをPOSデータから探っていきます。データを読み解くとそこには、「売れる作物」「狙い目の作物」が・・・。どの時期に何をつくるか、長く続けるためには戦略がとても大事です。

また、加工することで出荷時期や商品単価を調整することができます。ここで「6次産業」という新たなキーワードが登場します。もう一人のゲスト、漬物名人の酒井さんは、御年77歳。「地域に残したい伝統の味がある」と取り組む酒井さんの原動力とその技術に触れながら、「6次産業化」に取り組むメリットも考えてみましょう。
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ゲスト教授①:三浦義弘さん(サンピコごうつ駅長)
平成31年2月にJAを退職し、同年3月に道の駅サンピコごうつの駅長に就任。JAに就職した当初から営農経済センターなど、農畜産物の栽培、販売など営農経済の拠点に勤務した経験を持つ。自らも農家である強みを生かすなど、生産者の強い味方。

ゲスト教授②:酒井靖夫さん(漬物名人)
30歳で東京から戻り、桜江町で左官として勤務。元々漬物好きだったが、勤務先の奥さんからズイキの漬物を教わり、衝撃を受ける。当時は体系的なマニュアルがなかったため、安定した味の確立に向け、ズイキ研究の道へ。栽培するのは里芋以外にも、米、大根、白菜、ごぼう、白ネギ、インゲン、・・と数えきれない。

第4回「地の利を活かした農業:苔編」~「苔」を題材に特産品ビジネスを学ぼう~
普段何気なく見かけてる苔・・・これも大事な地域資源。江津市の山間部が苔の天国だとご存じでしたか?育成に最適な湿度や日照などの条件が奇跡的にそろっていて、ここで育った苔は「厚み・色・密度」どれをとっても申し分なく、「美しい苔」として市場で人気を博しています。でも苔ってどうやって育てるの?と思われた方は少なくないと思います。第4回は、苔栽培の現場に出向き、実際に育てている農家さんからお話を伺い、苔の魅力や苔ビジネスの極意を存分に学びます。Iターンで苔栽培を始めた方、あいた土地を活かして手軽に気軽にコケを栽培している主婦の方、そして苔の流通販売を手掛ける建材屋さん・・おもしろいに違いない・・・。

そして、教授はもう一人!奈良県にある森と水の源流館でコケ研究をされている木村全邦さんをオンラインでつなぎます。「地球と苔」「地域と苔」など今まで気づかなかった苔の奥深い世界へ案内していただきます。


ゲスト教授①:木村全邦さん(森と水の源流館 企画調査班班長・岡山コケの会関西班世話人)
大学卒業後、「コケを極めれば仕事にできるかも」と、母校の研究室に居候しながら研究に励む。その後、大阪市立自然史博物館外来研究員として近畿地方の蘚類資料の研究・整理を行う。各地でコケの調査研究に携わりながら、「奥入瀬モスプロジェクト」への協力をはじめ、全国での講演活動やツアーガイドを通してコケの魅力を伝えている。日本蘚苔類学会・日本植物分類学会会員。

ゲスト教授②:垰みさこさん・森﨑順子さん(兼業苔農家)
江津市内で開かれた苔玉教室への参加をきっかけに、隣人二人で平成24年から苔栽培をスタート。他の仕事をしながら、試行錯誤をする中で、「苔栽培は女性に向いている。品質には自信がある!」と胸を張るまでになる。江津苔生産者の会所属。

ゲスト教授③:梶見聡さん(日興建材有限会社代表取締役/江津苔生産者の会会長)
カーディラー勤務を経て親が経営する建材会社へ入社し、平成11年から現職。平成27年の「ごうつコケプロジェクトキックオフセミナー」への参加をきっかけに、苔で農業参入。自社生産のほか、生産者の苔を買い取り全国へ流通させるビジネスモデルを構築している。

第5回「わたしの営農プラン編」~発表、そして実践をイメージ~
第1回~4回を通して色々な就農スタイルを学んだあとは、自分のプランづくり!いつ、どこで、なにを、どんなふうにつくりたいか・・・自分の農スタイルをしっかり書ききることはまだまだ難しいかもしれませんが、規模感・PR方法など考えることで「自分の農スタイル」のイメージを膨らませてみましょう。自分のプランは共に受講してきた仲間たちに発表して、みんなでブラシュアップ。本講義のつくるマスター「江津市役所農林水産課」のみなさんからのフィードバックもバッチリあるので、具現化に向けての次の一歩をシミュレーションしてみましょう。発表したあとは、江津の旬の食材をいただきながら、江津の農業、農業の未来を語りましょう!楽しい宴が全ての集大成です!

講義概要

ごうつ営農学 ~わたしの農スタイル探究のススメ~

日程・時間
第1回「農業のイロハ編」:2020年9月19日(土)10:00~15:30【終了しました】
第2回「自然と向き合うこと編」:2020年10月3日(土)10:00~13:00【終了しました】
第3回「データからみる農業編」:2020年10月17日(土)10:00~15:30【終了しました】
第4回「地の利を活かした農業:苔編」:2020年11月7日(土)10:00~15:30
第5回「わたしの営農プラン編」:2020年11月21日(土)15:30~19:00

授業料(税込)
各回:3,000円
※講義内での食事代は別途実費になります。

キャンパス

第1回「農業のイロハ編」
江津市桜江支所:島根県江津市桜江町川戸11‐1 地図(Google Map)

第2回「自然と向き合うこと編」
田津地区集会所:江津市桜江町田津254-1 地図(Google Map)

第3回「データからみる農業編」
道の駅 サンピコごうつ:江津市後地町995‐1 地図(Google Map)

第4回「地の利を活かした農業:苔編」
【集合場所】道の駅 サンピコごうつ 情報コーナー:江津市後地町995‐1 地図(Google Map)

第5回「わたしの営農プラン編」
江津市内:場所は申し込みいただいた方にお知らせします

定員
第1回「農業のイロハ編」:10名
第2回「自然と向き合うこと編」:15名
第3回「データからみる農業学編」:10名
第4回「地の利を活かした農業:苔編」:10名
第5回「わたしの営農プラン編」:15名

教授
第1回「農業のイロハ編」
ゲスト教授①:佐々木啓裕さん
ゲスト教授②:藤井牧美さん
第2回「自然と向き合うこと編」
ゲスト教授:反田孝之
第3回「データからみる農業編」
ゲスト教授①:サンピコごうつ駅長
ゲスト教授②:酒井靖夫さん
第4回「地の利を活かした農業:苔編」
ゲスト教授①:木村全邦さん
ゲスト教授②:垰みさこさん・森﨑順子さん
ゲスト教授③:梶見聡さん

つくるマスター
江津市農林水産課

開講決定日(申込締切日)
第1回「農業のイロハ編」:2020年9月18日(金)17:00【終了しました】
第2回「自然と向き合うこと編」:2020年10月2日(金)17:00【終了しました】
第3回「データからみる農業編」:2020年10月16日(金)17:00【終了しました】
第4回「地の利を活かした農業:苔編」:2020年11月4日(水)
第5回「わたしの営農プラン編」:2020年11月18日(水)15:00

ネット予約方法

1.表示された講義をクリックすると3種類の予約方法が表示されます。
2.予約方法を選択します。
会員登録をすると履歴管理やキャンセル待ちなど便利な機能が使用できます
※会員登録をせずに予約することも可能です。
3.必要情報を入力し、内容を確認後、登録してください。
4.システムから自動返信メールが届きます。
メールが届かない可能性がある為、「info@go-tsukuru.net」からメールが届くように設定をお願いいたします。携帯電話等のメールアドレスでは、受信設定をしないとメールが届かない場合があります。
<注意>メールアドレスの@の前に「.」があるメール(例:abcde.@keitai.ne.jp)は大学側のメールが受信できないアドレスです。こういったメールアドレス以外をご登録ください。⇒@の前に「.」がつくメールアドレスの不具合について(https://support.microsoft.com/ja-jp/help/940620
5.該当の講義が表示されない場合、「カレンダーから選択」から講義の開催日を選択し直ししてください。
*ご不明な点は、事務局までご連絡ください。

講義計画
各回単発での受講も可能です。第5回目は第1~4回のどれかに参加した方が申し込めます。
受講の流れ・キャンセルポリシーについて(必ずご確認ください)

第1回 9月19日(土)10:00~15:30 農業のイロハ編
・自己紹介
・農業の今を知ろう
・昼食
・先輩の話を聞いてみよう(ゲスト:佐々木啓裕さん/藤井牧美さん)
・振り返り
第2回 10月3日(土)10:00~13:00 自然と向き合うこと編
・自己紹介&ごうつ営農学について
・座学:自然農法の実践者に話を伺おう(ゲスト:有限会社はんだ 反田孝之)
・フィールドワーク:自然農法の畑に足を踏み入れよう
・自然農法でできたお野菜でつくった軽食をいただきながら、振り返り
第3回 10月17日(土)10:00~15:30 データからみる農業編
・自己紹介&ごうつ営農学について
・直売所の裏側をのぞいてみよう(ゲスト:サンピコごうつ駅長)
・データから農業を見てみよう
・昼食:地元野菜のランチをいただこう@風のえんがわ
・経営を安定させるための工夫を学ぶ(ゲスト:酒井靖夫さん)
・振り返り
第4回 11月7日(土)10:00~15:30 地の利を活かした農業
・自己紹介&ごうつ営農学について
・苔の魅力とは?(ゲスト:森と水の源流館/コケ研究者 木村全邦氏)※オンライン
・昼食
・苔栽培の極意を学ぼう(ゲスト:苔農家 垰さん・森崎さん)
・苔の流通の極意を学ぼう(ゲスト:日興建材 梶見社長)
・振り返り
第5回 11月21日(土)15:30~19:00 わたしの営農プラン編
・わたしの営農プラン発表
・地元野菜料理を食べながら、これからの農業を語ろう!

第1回「農業のイロハ編」:9月19日(土)を申込む 【終了しました】

第2回「自然と向き合うこと編」:10月3日(土)を申込む 【終了しました】   

第3回「データからみる農業編」:10月17日(土)を申込む 【終了しました】  

第4回「地の利を活かした農業:苔編」:11月7日(土)を申込む 【終了しました】  

こんな方にオススメ

・これから農業をはじめたい方
・すでに農業をされている方
・農業の選択肢を増やしたい方
・農業という世界に興味を持ってる方
・まずは家庭で何か育ててみたい!と思っている方
・江津の農業や農業支援を知りたい方
・農業の実践者の話を聞いてみたい方

持ち物、その他注意事項

・持参物:筆記用具・飲み物・雨具
・汚れても構わない服装・履物(長靴など)でご参加ください
・当日は各会場に集合していただき、講義中の移動手段は全員が1台の車で行動しますので、予めご了承下さい。
・講義内での食事代は別途実費になります